2011年11月30日
レスベラトロールのヒト摂取目安量
11月に入り、レスベラトロールのヒト摂取目安量の見解や報告が出され始めました。
現在、トランス体として30〜150mg/日が提言されています。
その量的な根拠として、Wongら(2011年)は、30、90、270mg/日の摂取量で肥満ヒト被験者のFMD(血流依存性血管拡張反応)改善効果を報告しています。
また、Timmersら(2011年)は、肥満ヒト被験者に対し、150mg/日の摂取でカロリー制限と同様な効果が示されたことを報告しています。
一方、この試験は、純品のトランス-レスベラトロールで実施されており、素原料の食薬区分上、日本では流通できない素材で実施されております。
また、例えば赤ワインエキスなどで摂取する場合は、OPCなどの有効成分も入っているため、トランス体としてここまでの量を摂る必要はないと考えられます。
しかし、30mg摂れるなら摂った方が良いとも考えられますね。
今後、トランス-レスベラトロールとして、30mg以上配合した商品が増えるかもしれませんね。
同時に、原料素材としてのエビデンスも、より求められるように思えます。
引用文献:
Wong RH, Howe PR, Buckley JD, Coates AM, Kunz I, Berry NM. Acute resveratrol supplementation improves flow-mediated dilatation in overweight/obese individuals with mildly elevated blood pressure. 2011 Nov;21(11):851-6. Epub 2010 Jul 31.
Timmers S, Konings E, Bilet L, Houtkooper RH, van de Weijer T, Goossens GH, Hoeks J, van der Krieken S, Ryu D, Kersten S, Moonen-Kornips E, Hesselink MK, Kunz I, Schrauwen-Hinderling VB, Blaak EE, Auwerx J, Schrauwen P. Calorie Restriction-like Effects of 30 Days of Resveratrol Supplementation on Energy Metabolism and Metabolic Profile in Obese Humans. Cell Metab. 2011 Nov 2;14(5):612-22.
参考ページ:
http://www.dsm.com/nl_NL/html/dnp/news_items/171209_resvida_human_study.htm
http://d.hatena.ne.jp/appleflower/20111105/p1
現在、トランス体として30〜150mg/日が提言されています。
その量的な根拠として、Wongら(2011年)は、30、90、270mg/日の摂取量で肥満ヒト被験者のFMD(血流依存性血管拡張反応)改善効果を報告しています。
また、Timmersら(2011年)は、肥満ヒト被験者に対し、150mg/日の摂取でカロリー制限と同様な効果が示されたことを報告しています。
一方、この試験は、純品のトランス-レスベラトロールで実施されており、素原料の食薬区分上、日本では流通できない素材で実施されております。
また、例えば赤ワインエキスなどで摂取する場合は、OPCなどの有効成分も入っているため、トランス体としてここまでの量を摂る必要はないと考えられます。
しかし、30mg摂れるなら摂った方が良いとも考えられますね。
今後、トランス-レスベラトロールとして、30mg以上配合した商品が増えるかもしれませんね。
同時に、原料素材としてのエビデンスも、より求められるように思えます。
引用文献:
Wong RH, Howe PR, Buckley JD, Coates AM, Kunz I, Berry NM. Acute resveratrol supplementation improves flow-mediated dilatation in overweight/obese individuals with mildly elevated blood pressure. 2011 Nov;21(11):851-6. Epub 2010 Jul 31.
Timmers S, Konings E, Bilet L, Houtkooper RH, van de Weijer T, Goossens GH, Hoeks J, van der Krieken S, Ryu D, Kersten S, Moonen-Kornips E, Hesselink MK, Kunz I, Schrauwen-Hinderling VB, Blaak EE, Auwerx J, Schrauwen P. Calorie Restriction-like Effects of 30 Days of Resveratrol Supplementation on Energy Metabolism and Metabolic Profile in Obese Humans. Cell Metab. 2011 Nov 2;14(5):612-22.
参考ページ:
http://www.dsm.com/nl_NL/html/dnp/news_items/171209_resvida_human_study.htm
http://d.hatena.ne.jp/appleflower/20111105/p1
2011年11月25日
NHKサイエンスZERO 長寿遺伝子が寿命を延ばす (NHKサイエンスZERO)
NHK出版から、6/12のNHK特集などをまとめた書籍が出ました。
NHKサイエンスZERO 長寿遺伝子が寿命を延ばす (NHKサイエンスZERO)
サルの写真なども紹介されています。
うまくまとまっています。
NHKサイエンスZERO 長寿遺伝子が寿命を延ばす (NHKサイエンスZERO)
サルの写真なども紹介されています。
うまくまとまっています。
2011年11月19日
どんな人がレスベラトロールに興味を持っているの?
さて、今、どんな人がレスベラトロールに興味を持っているのでしょう?
こんな調査報告が発表されました。
「ボージョレ・ヌーヴォー」を今年も飲むリピーターは7割ワインと健康・美容に関する意識調査〜健康・美容目的のワイン愛飲者は4割、お酒が苦手でその効果をあきらめる声も〜
ワインに美容効果を期待すると回答した約半数が、ワインに含まれる希少ポリフェノール「レスベラトロール」を「よく知っている」と回答しました。
マーケティング的に、非常に面白い知見だと思います。
こんな調査報告が発表されました。
「ボージョレ・ヌーヴォー」を今年も飲むリピーターは7割ワインと健康・美容に関する意識調査〜健康・美容目的のワイン愛飲者は4割、お酒が苦手でその効果をあきらめる声も〜
ワインに美容効果を期待すると回答した約半数が、ワインに含まれる希少ポリフェノール「レスベラトロール」を「よく知っている」と回答しました。
マーケティング的に、非常に面白い知見だと思います。
2011年07月04日
レスベラトロール類とは?
最近、レスベラトロール類って何?とよく聞かれます。
レスベラトロール=レスベラトロール類ではありません。
レスベラトロールとは、トランス-レスベラトロール(単量体)を指します。
そのレスベラトロール類とは、どういったものなのでしょう?
〇トランス-レスベラトロール(単量体)
〇シス-レスベラトロール(単量体) トランス体の光学異性体
〇イプシロン-ビニフェリン(2量体)
〇PICEID (配糖体)
〇ASTRINGIN(配糖体)
〇その他レスベラトロール含有化合物
などがレスベラトロール類になります。
表記した会社さんによって、その定義は異なってくると思います。
表記されている量も、2量体までくらいしか国内で確認分析ができないため、非常に曖昧です。
また、レスベラトロールの実験のほとんどは、トランス-レスベラトロール(単量体)で実施されています。
シス-レスベラトロールなどは異なる働きもするという報告もあるくらいなので、レスベラトロール類は、トランス-レスベラトロールと同様な効果が期待できるとは言えません。
ただし、トランス-レスベラトロールより高い効果を示す可能性もありますが。
あと、配糖体やレスベラトロール含有化合物は、レスベラトロールに別の化合物がついているため、定量すると、同じモル数でも多めの重量(質量)で検出されてしまいます。配糖体で倍量。
レスベラトロールにくっついている化合物が大きければ大きいほど、そこのところの評価も難しんですよね・・・。
安心してレスベラトロール商品を選ぶなら、トランス-レスベラトロールの量で評価することをおすすめいたします。または、きちんとレスベラトロール類を定義している商品ですね。
レスベラトロール=レスベラトロール類ではありません。
レスベラトロールとは、トランス-レスベラトロール(単量体)を指します。
そのレスベラトロール類とは、どういったものなのでしょう?
〇トランス-レスベラトロール(単量体)
〇シス-レスベラトロール(単量体) トランス体の光学異性体
〇イプシロン-ビニフェリン(2量体)
〇PICEID (配糖体)
〇ASTRINGIN(配糖体)
〇その他レスベラトロール含有化合物
などがレスベラトロール類になります。
表記した会社さんによって、その定義は異なってくると思います。
表記されている量も、2量体までくらいしか国内で確認分析ができないため、非常に曖昧です。
また、レスベラトロールの実験のほとんどは、トランス-レスベラトロール(単量体)で実施されています。
シス-レスベラトロールなどは異なる働きもするという報告もあるくらいなので、レスベラトロール類は、トランス-レスベラトロールと同様な効果が期待できるとは言えません。
ただし、トランス-レスベラトロールより高い効果を示す可能性もありますが。
あと、配糖体やレスベラトロール含有化合物は、レスベラトロールに別の化合物がついているため、定量すると、同じモル数でも多めの重量(質量)で検出されてしまいます。配糖体で倍量。
レスベラトロールにくっついている化合物が大きければ大きいほど、そこのところの評価も難しんですよね・・・。
安心してレスベラトロール商品を選ぶなら、トランス-レスベラトロールの量で評価することをおすすめいたします。または、きちんとレスベラトロール類を定義している商品ですね。
2011年06月26日
アンコール放送:あなたの寿命はのばせる〜長寿遺伝子発見〜
本日10:05から、6月12日に放映された「NHK特集」”あなたの寿命はのばせる〜長寿遺伝子発見〜”という番組が再放映されました!
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110612.html
1500以上の反響で行われるアンコール放送です。
この初回放映で、以下の本が良く売れているようです。
百寿力 長寿遺伝子のミラクル
長寿遺伝子を鍛える
同時に、レスベラトロールのサプリも、売り切れ続出のようです。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/110612.html
1500以上の反響で行われるアンコール放送です。
この初回放映で、以下の本が良く売れているようです。
百寿力 長寿遺伝子のミラクル
長寿遺伝子を鍛える
同時に、レスベラトロールのサプリも、売り切れ続出のようです。
2011年04月21日
レスベラトロールと原発問題
こんな記事が紹介されていました。
ポリフェノールの一種「レスベラトロール」に注目、放射能漏れ事故の影響を受け需要急増(マイライフ手帳)
http://www.mylifenote.net/003/110420_1.html
確かに、年々ニーズは高まっていると思います。
一方、レスベラトロールの用途が分散し、万能薬になっている点が心配。
今回は、放射性物質対策の用途まで波及。
まあ、効く効かないは別として、安心感を与え、心を癒す成分としては、非常に良いともいえます。
ちなみに、この記事は、広告かなぁ?
ポリフェノールの一種「レスベラトロール」に注目、放射能漏れ事故の影響を受け需要急増(マイライフ手帳)
http://www.mylifenote.net/003/110420_1.html
確かに、年々ニーズは高まっていると思います。
一方、レスベラトロールの用途が分散し、万能薬になっている点が心配。
今回は、放射性物質対策の用途まで波及。
まあ、効く効かないは別として、安心感を与え、心を癒す成分としては、非常に良いともいえます。
ちなみに、この記事は、広告かなぁ?
2011年03月28日
今日、Twitterのアカウントを取得して、連動させてみた。そういった時代になりつつあるんですな・・・。
2011年03月22日
赤ワインレスベラトロールが放射線防御に効く
放射線に関連するネタで書いていたら、「赤ワイン」「放射線」というキーワードでやたらと検索されていました。
それもそのはず、
3/18に米Time誌で以下のような記事が出たようです。
赤ワインが放射線防御に効く(米Time誌)
http://newsfeed.time.com/2011/03/18/red-wine-your-next-defense-against-nuclear-radiation/
それも、「レスベラトロールが」という形で。
チェルノブイリの時も赤ワインの消費が伸びたらしく、現金なものです。
今回の原発事故、諸外国の方が過剰反応しているように思えます。
それもそのはず、
3/18に米Time誌で以下のような記事が出たようです。
赤ワインが放射線防御に効く(米Time誌)
http://newsfeed.time.com/2011/03/18/red-wine-your-next-defense-against-nuclear-radiation/
それも、「レスベラトロールが」という形で。
チェルノブイリの時も赤ワインの消費が伸びたらしく、現金なものです。
今回の原発事故、諸外国の方が過剰反応しているように思えます。
安定ヨウ素剤
前の記事の続きです。
安定ヨウ素剤やヨウ素サプリが騒がれていますが、正しい知識を持てば、情報に踊らされることはないです。混乱する必要もありません。
まず、なぜ、安定ヨウ素剤を服用するか?
それは、放射性ヨウ素を取り込む前に、非放射性ヨウ素を摂取し、放射性ヨウ素を取り込まないようにするため。
放射性ヨウ素は、被爆前に飲めば90%以上で、放射性ヨウ素の取り込みを防げるようである。
また、ここが重要で、もし被曝したとしても2時間以内に安定ヨウ素剤を摂取すれば、80%以上で防げるようである。
さらに、この安定ヨウ素剤を摂取して意味があるのは、40歳未満の人だけのようです。
参考:
http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
ちなみに、日本(千葉県)は、何気にヨウ素の世界シェア約8割を持っている国です。安定ヨウ素剤が不足することも考えにくいでしょう。
あまり焦らず、正しい判断をしていきましょう。
特に、被災地でなく、被災地から離れて生活する人間は。
安定ヨウ素剤やヨウ素サプリが騒がれていますが、正しい知識を持てば、情報に踊らされることはないです。混乱する必要もありません。
まず、なぜ、安定ヨウ素剤を服用するか?
それは、放射性ヨウ素を取り込む前に、非放射性ヨウ素を摂取し、放射性ヨウ素を取り込まないようにするため。
放射性ヨウ素は、被爆前に飲めば90%以上で、放射性ヨウ素の取り込みを防げるようである。
また、ここが重要で、もし被曝したとしても2時間以内に安定ヨウ素剤を摂取すれば、80%以上で防げるようである。
さらに、この安定ヨウ素剤を摂取して意味があるのは、40歳未満の人だけのようです。
参考:
http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
ちなみに、日本(千葉県)は、何気にヨウ素の世界シェア約8割を持っている国です。安定ヨウ素剤が不足することも考えにくいでしょう。
あまり焦らず、正しい判断をしていきましょう。
特に、被災地でなく、被災地から離れて生活する人間は。
2011年03月19日
放射線障害に有効な遺伝子リペア素材:レスベラトロール
今、放射能漏れで世間が騒がれれる中、ヨウ素や根昆布のサプリメントが売り切れ続出である。
しかし、ヨウ素はかなりの量を摂取する必要があり、ヨウ素製剤の代用品にはならないようである。
面白い記事を見つけた。
レスベラトロールは、放射線障害に有効であるという記事である。
たしかに、レスベラトロールの特徴は、DNA修復とDNA損傷予防である。その可能性は高い。
実際、文献を調べてみると、放射線のダメージとの関係を研究報告されている例はたくさんあるようであった。
↓↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=radiation%20damage%20%20resveratrol
いろいろな意味で、聞くとは思えないヨウ素サプリを飲むより、確実に健康効果が期待でき、さらに、放射線ダメージを低減できる可能性もあるレスベラトロールを摂った方が良いのではないだろうか?
最近は、認知症にも良いこともわかっている訳だし。
皆さんは、どう思うだろうか?
私は、いつも赤ワインレスベラトロールのサプリを飲んでいるので、ちょっと気持ち的に楽である。
記事紹介
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出典:http://www.viaviente.jp/2011/03/16/new-%E6%A4%8D%E7%89%A9%E7%94%B1%E6%9D%A5%E3%81%AE%E6%8A%97%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%89%A9%E8%B3%AA%E3%81%AE%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E8%A2%AB%E3%81%B0%E3%81%8F%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B/
サイエンス・デイリー誌、2008年9月24日―赤ワインや植物に含まれるレスベラトロールが放射線被ばくに対して防御効果があるとピッツバーグ大学医学部の研究によって発表された。
ピッツバーグ大学医学部の放射線治療科の教授であり科長であるジョエル・グリーンバーガー医学博士が行ったこの研究はピッツバーグ放射線対策医療センター(Pitt’s Center for Medical Countermeasures Against Radiation)の監修のもと行われました。このセンターは放射線を防御、または緩和する
小さな分子を発見・開発し、大規模な原子力災害が発生した場合にそれを供給するために設立されました。
「放射線漏れや放射性テロ対策のためにも、放射線を防ぐ新しい分子が必要です。簡単に保管、輸送、管理ができるものが理想的ですが、今のところレスベラトロールがこれらの条件をよく満たしています」とクリーンバーガー博士は述べています。
「現在、市場には放射線被ばくに対して防御効果のある薬はありません。私たちの目標は一般の人々に効果的で副作用のない治療を提供することです。」グリーンバーガー博士と彼のチームはアセチル化レスベラトロールが放射線防御剤として実用化できるかどうかについてさらに研究を進めています。
この研究の結果はボストンで行われた第50回米国放射線腫瘍学会
論文の概要「アセチル化レスべラトロール:新しい放射線防御分子」は9月23日のポスター・ディスカッションのセッションで発表されました。
この研究は国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases)がピッツバーグ放射線対策医療センター設立のために交付した助成金1000万ドルをもとにして行われました。
------------
出典:http://wiredvision.jp/news/200809/2008092521.html
科学者たちは、放射線から身を守る薬をまだ発見していないが、老化を防ぐとされて注目を集めている抗酸化物質「レスベラトロール」に、放射線障害を防ぐ働きもある、との研究結果がこのほど発表された。
動物実験ではレスベラトロールで健康寿命を延ばすことに成功しており、いまは糖尿病治療の臨床試験が行なわれようとしている(日本語版記事)。薬として承認されれば、初めての「長寿の薬」になる可能性がある。
そして今度は、ピッツバーグ大学の腫瘍学者Joel Greenberger氏が、レスベラトロールがマウスの放射線障害を防止するという実験結果を発表した。人間でも同じことが可能なら、レスベラトロールは初めての抗放射線薬となるかもしれない――しかも、毒性はないので注射しても安心だ。
Greenberger氏は、「今回の研究は、放射能テロに対する防衛が目的だった。テロ攻撃で放射線を浴びたら、レスベラトロールを摂取すればいい」と語っている。テロ以外の状況における放射線障害にもレスベラトロールは有効だろう、と同氏は述べた。
これだけ次々に効能が見つかるなら、今度はカーペットのクリーニングにも使えるかどうか調べてみたいものだ。
冗談はさておき、レスベラトロールがターゲットとするのは、ミトコンドリアの制御を担当する遺伝子だ。ミトコンドリアは細胞の発電機のようなもので、身体に化学エネルギーを供給する。この過程で、DNAにダメージを与える「遊離基」(フリーラジカル)が生成される[フリーラジカルは、不対電子をもつ分子や原子。きわめて反応性に富むため、生体に有害な作用を及ぼす]。
レスベラトロールによってミトコンドリアを制御することで人間や動物の健康が改善されるが、同時に、放射線への防御性も高まるという。[過去記事「「老化を防ぐ」薬、実用化へ」によると、レスベラトロールは、げっ歯類の延命と関係していることがわかっている(日本語版記事)「SIRT1」という酵素を活性化する。この「SIRT1」は、細胞を管理された形で淘汰するアポトーシスの制御において中心的な役割を果たしており、SIRT1の働きが低下すると、細胞が死なずに分裂を続け、これによってガンが生じるという研究成果が発表されている(日本語版記事)]
Greenberger氏は、レスベラトロールにちょとした化学的な工夫を加えている。アセチル化して、レスベラトロールの「半減期」を延ばしたのだ。
Greenberger氏の研究結果は、9月23日(米国時間)に行なわれた米国放射線腫瘍学会の年次会議で報告された。
メモ:レスベラトロールは赤ワインに含まれる物質だ。そのため、こうした研究進歩があるたびに、これをワインと結びつける記事が続々と登場する。この最新研究も例外ではない。
だが、治療に効果的なだけの量をワインから摂取するには、毎日750本飲まなければならない。したがって、核爆発や原発事故やテロ攻撃が起こった場合、さまざまな理由で痛飲したくなるだろうが、ワインを数本空けるぐらいでは、放射線から身を守る効果は期待できない。
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しかし、ヨウ素はかなりの量を摂取する必要があり、ヨウ素製剤の代用品にはならないようである。
面白い記事を見つけた。
レスベラトロールは、放射線障害に有効であるという記事である。
たしかに、レスベラトロールの特徴は、DNA修復とDNA損傷予防である。その可能性は高い。
実際、文献を調べてみると、放射線のダメージとの関係を研究報告されている例はたくさんあるようであった。
↓↓
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?term=radiation%20damage%20%20resveratrol
いろいろな意味で、聞くとは思えないヨウ素サプリを飲むより、確実に健康効果が期待でき、さらに、放射線ダメージを低減できる可能性もあるレスベラトロールを摂った方が良いのではないだろうか?
最近は、認知症にも良いこともわかっている訳だし。
皆さんは、どう思うだろうか?
私は、いつも赤ワインレスベラトロールのサプリを飲んでいるので、ちょっと気持ち的に楽である。
記事紹介
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出典:http://www.viaviente.jp/2011/03/16/new-%E6%A4%8D%E7%89%A9%E7%94%B1%E6%9D%A5%E3%81%AE%E6%8A%97%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%89%A9%E8%B3%AA%E3%81%AE%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E8%A2%AB%E3%81%B0%E3%81%8F%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B/
サイエンス・デイリー誌、2008年9月24日―赤ワインや植物に含まれるレスベラトロールが放射線被ばくに対して防御効果があるとピッツバーグ大学医学部の研究によって発表された。
ピッツバーグ大学医学部の放射線治療科の教授であり科長であるジョエル・グリーンバーガー医学博士が行ったこの研究はピッツバーグ放射線対策医療センター(Pitt’s Center for Medical Countermeasures Against Radiation)の監修のもと行われました。このセンターは放射線を防御、または緩和する
小さな分子を発見・開発し、大規模な原子力災害が発生した場合にそれを供給するために設立されました。
「放射線漏れや放射性テロ対策のためにも、放射線を防ぐ新しい分子が必要です。簡単に保管、輸送、管理ができるものが理想的ですが、今のところレスベラトロールがこれらの条件をよく満たしています」とクリーンバーガー博士は述べています。
「現在、市場には放射線被ばくに対して防御効果のある薬はありません。私たちの目標は一般の人々に効果的で副作用のない治療を提供することです。」グリーンバーガー博士と彼のチームはアセチル化レスベラトロールが放射線防御剤として実用化できるかどうかについてさらに研究を進めています。
この研究の結果はボストンで行われた第50回米国放射線腫瘍学会
論文の概要「アセチル化レスべラトロール:新しい放射線防御分子」は9月23日のポスター・ディスカッションのセッションで発表されました。
この研究は国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases)がピッツバーグ放射線対策医療センター設立のために交付した助成金1000万ドルをもとにして行われました。
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出典:http://wiredvision.jp/news/200809/2008092521.html
科学者たちは、放射線から身を守る薬をまだ発見していないが、老化を防ぐとされて注目を集めている抗酸化物質「レスベラトロール」に、放射線障害を防ぐ働きもある、との研究結果がこのほど発表された。
動物実験ではレスベラトロールで健康寿命を延ばすことに成功しており、いまは糖尿病治療の臨床試験が行なわれようとしている(日本語版記事)。薬として承認されれば、初めての「長寿の薬」になる可能性がある。
そして今度は、ピッツバーグ大学の腫瘍学者Joel Greenberger氏が、レスベラトロールがマウスの放射線障害を防止するという実験結果を発表した。人間でも同じことが可能なら、レスベラトロールは初めての抗放射線薬となるかもしれない――しかも、毒性はないので注射しても安心だ。
Greenberger氏は、「今回の研究は、放射能テロに対する防衛が目的だった。テロ攻撃で放射線を浴びたら、レスベラトロールを摂取すればいい」と語っている。テロ以外の状況における放射線障害にもレスベラトロールは有効だろう、と同氏は述べた。
これだけ次々に効能が見つかるなら、今度はカーペットのクリーニングにも使えるかどうか調べてみたいものだ。
冗談はさておき、レスベラトロールがターゲットとするのは、ミトコンドリアの制御を担当する遺伝子だ。ミトコンドリアは細胞の発電機のようなもので、身体に化学エネルギーを供給する。この過程で、DNAにダメージを与える「遊離基」(フリーラジカル)が生成される[フリーラジカルは、不対電子をもつ分子や原子。きわめて反応性に富むため、生体に有害な作用を及ぼす]。
レスベラトロールによってミトコンドリアを制御することで人間や動物の健康が改善されるが、同時に、放射線への防御性も高まるという。[過去記事「「老化を防ぐ」薬、実用化へ」によると、レスベラトロールは、げっ歯類の延命と関係していることがわかっている(日本語版記事)「SIRT1」という酵素を活性化する。この「SIRT1」は、細胞を管理された形で淘汰するアポトーシスの制御において中心的な役割を果たしており、SIRT1の働きが低下すると、細胞が死なずに分裂を続け、これによってガンが生じるという研究成果が発表されている(日本語版記事)]
Greenberger氏は、レスベラトロールにちょとした化学的な工夫を加えている。アセチル化して、レスベラトロールの「半減期」を延ばしたのだ。
Greenberger氏の研究結果は、9月23日(米国時間)に行なわれた米国放射線腫瘍学会の年次会議で報告された。
メモ:レスベラトロールは赤ワインに含まれる物質だ。そのため、こうした研究進歩があるたびに、これをワインと結びつける記事が続々と登場する。この最新研究も例外ではない。
だが、治療に効果的なだけの量をワインから摂取するには、毎日750本飲まなければならない。したがって、核爆発や原発事故やテロ攻撃が起こった場合、さまざまな理由で痛飲したくなるだろうが、ワインを数本空けるぐらいでは、放射線から身を守る効果は期待できない。
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