2009年03月02日
レスベラトロールサプリメントの安全性と法規制(食品衛生法)
今、レスベラトールのサプリメントがドンドン発売されています。
しかし、一方で、食品衛生法を無視した個人輸入品や医薬品原料から製造ざれたレスベラトロールを用いられて造られた品が多く出回り始めています。
そもそも、健康食品原料(植物由来原料)は、食品衛生法上、以下の点を満たす必要があります。
・原料が食薬区分上の食品原料(非医薬品原料)で製造されていること
・水もしくはエタノールで抽出されていること
レスベラトロール原料の場合、医薬品原料「イタドリ」から製造されている原料は輸入できません。しかし、イタドリからアセトン抽出されたレスベラトロール原料を用いて製造された商品がドンドン増えています。
例えば、インターネット上で大々的に販売されている商品は、原材料名でレスベラトロールとしか表記されていませんが、どんな原料を使用しているのでしょう?通常、赤ワイン抽出物、ブドウ初芽抽出物、ブドウ果皮エキス(レスベラトロール含有)などの表記が一般的なのですが・・・。この表記自体が食品衛生法に引っかかるはずです。
まあ、何が使用されているかわかりませんね・・・。おそらく、イタドリからのアセトン抽出品でしょう・・・。
また、以前にも指摘しましたが、初芽や蔦などのブドウ非可食部から抽出された原料も、微妙な位置付けです。食経験がない部位から抽出されているわけですし、アセトン抽出の可能性も高く、必ずしも安全とは限りません。
そもそも、水に溶けないレスベラトロール原料を販売している原料販売会社が存在すること自身が危ないです。半分がそうなのですから、恐ろしいものです。
なぜ水に溶けないかというと、それは水より極性が低いアセトンで抽出されているからに決まっているからではないですか。水・エタノールで抽出されていれば、折は残っても水に良く溶けるはず。そんなこと、理系の人間だったら、ちょっと考えれば誰でもわかることなのに、よく販売を続けているなあと不思議に思います。
何れにしろ、みなさん、安いからと言って安易にレスベラトロールのサプリメントを購入してはいけませんよ。健康になるはずの健康食品で健康を害してしまう可能性もありますよ。
サプリメントを購入する際は、必ず、原材料表記をチェックするようにしましょう!!
しかし、一方で、食品衛生法を無視した個人輸入品や医薬品原料から製造ざれたレスベラトロールを用いられて造られた品が多く出回り始めています。
そもそも、健康食品原料(植物由来原料)は、食品衛生法上、以下の点を満たす必要があります。
・原料が食薬区分上の食品原料(非医薬品原料)で製造されていること
・水もしくはエタノールで抽出されていること
レスベラトロール原料の場合、医薬品原料「イタドリ」から製造されている原料は輸入できません。しかし、イタドリからアセトン抽出されたレスベラトロール原料を用いて製造された商品がドンドン増えています。
例えば、インターネット上で大々的に販売されている商品は、原材料名でレスベラトロールとしか表記されていませんが、どんな原料を使用しているのでしょう?通常、赤ワイン抽出物、ブドウ初芽抽出物、ブドウ果皮エキス(レスベラトロール含有)などの表記が一般的なのですが・・・。この表記自体が食品衛生法に引っかかるはずです。
まあ、何が使用されているかわかりませんね・・・。おそらく、イタドリからのアセトン抽出品でしょう・・・。
また、以前にも指摘しましたが、初芽や蔦などのブドウ非可食部から抽出された原料も、微妙な位置付けです。食経験がない部位から抽出されているわけですし、アセトン抽出の可能性も高く、必ずしも安全とは限りません。
そもそも、水に溶けないレスベラトロール原料を販売している原料販売会社が存在すること自身が危ないです。半分がそうなのですから、恐ろしいものです。
なぜ水に溶けないかというと、それは水より極性が低いアセトンで抽出されているからに決まっているからではないですか。水・エタノールで抽出されていれば、折は残っても水に良く溶けるはず。そんなこと、理系の人間だったら、ちょっと考えれば誰でもわかることなのに、よく販売を続けているなあと不思議に思います。
何れにしろ、みなさん、安いからと言って安易にレスベラトロールのサプリメントを購入してはいけませんよ。健康になるはずの健康食品で健康を害してしまう可能性もありますよ。
サプリメントを購入する際は、必ず、原材料表記をチェックするようにしましょう!!
がん手術後の再発防止には赤ワインのレスベラトロールが良い
レスベラトロールに関する抗ガン効果は、細胞の試験管実験やマウス・ラットレベルで明らかになり始めています。
一方、このような抗ガン効果は、ヒトのレベルで試験するのはなかなか難しく、ヒトで実証されていないのが実際です。
しかし、予防というレベルで考えれば、サプリなどによるレスベラトロールの長期的な摂取は、ガンの予防につながるのではないかと思われます。
予防の可能性としては、細胞の試験管実験やマウス・ラットで明らかになっていれば、充分だと思います。
また、手術後のガンの再発は、術後の患者にとってとても深刻な問題・・・。
少しでもその再発の可能性を減らせるのであれば、レスベラトロールのサプリで予防するのも1つの手ではないかと思われます。
実際、このような予防効果の可能性のあるものを飲んでいるだけで、精神的な不安については、多少緩和されるはずです。
また、転移のメカニズムを考えると、レスベラトロールの摂取は、ガンの転移もかなりリスク低減することができると考えられます。
細胞の試験管実験やラット・マウスの試験より、レスベラトロールは、ガン細胞の成長抑制や小さなガン細胞のアポトーシス(自然死)促進などが期待できるので、摂取しないより摂取した方が良いのではないかと思います。
私は、できなたら、レスベラトロールでガンにならないことを目指しますが、もし、ガンになっても、レスベラトロールでガンの再発や転移予防をしたいと思います。
一方、このような抗ガン効果は、ヒトのレベルで試験するのはなかなか難しく、ヒトで実証されていないのが実際です。
しかし、予防というレベルで考えれば、サプリなどによるレスベラトロールの長期的な摂取は、ガンの予防につながるのではないかと思われます。
予防の可能性としては、細胞の試験管実験やマウス・ラットで明らかになっていれば、充分だと思います。
また、手術後のガンの再発は、術後の患者にとってとても深刻な問題・・・。
少しでもその再発の可能性を減らせるのであれば、レスベラトロールのサプリで予防するのも1つの手ではないかと思われます。
実際、このような予防効果の可能性のあるものを飲んでいるだけで、精神的な不安については、多少緩和されるはずです。
また、転移のメカニズムを考えると、レスベラトロールの摂取は、ガンの転移もかなりリスク低減することができると考えられます。
細胞の試験管実験やラット・マウスの試験より、レスベラトロールは、ガン細胞の成長抑制や小さなガン細胞のアポトーシス(自然死)促進などが期待できるので、摂取しないより摂取した方が良いのではないかと思います。
私は、できなたら、レスベラトロールでガンにならないことを目指しますが、もし、ガンになっても、レスベラトロールでガンの再発や転移予防をしたいと思います。
赤ワインレスベラトロールは前立腺ガン予防にも効果あり!実験で発症率87%減!
前立腺ガンは、男性特有のガンで、比較的発症のしやすいガンです。
なんと、男性が1日にグラス1、2杯の赤ワインを摂取した場合、この前立腺ガンの発症率が低くなる可能性があるという研究結果が2007年8月31日、アメリカで発表されました。
Lamartiniereら、アラバマ大学バーミングハム校(University of Alabama at Birmingham、UAB)の研究チームが、赤ワインに含まれるレスベラトロール(resveratrol)と呼ばれるポリフェノール1つを雄のマウスに投与するという実験を行った結果、前立腺ガンの大半の種類で発症率が87%減少することが判明したのです。
実験では、レスベラトロールの投与群と非投与群を比較して対照実験を実施しました。その結果、レスベラトロールを投与していて前立腺ガンを発症するマウスは、その場合も大きな腫瘍ができにくくなることがわかりました。また、腫瘍の成長が停止する、もしくは遅くなる可能性が、レスベラトロールを投与しなかったマウスに比べて48%以上高いという結果も示されました。
そして、この記事を読むと、その赤ワインの最適摂取量が気になるはず!!!
実験で雄のマウスに与えたのと同量のレスベラトロールを人間が赤ワインから摂取するには、1日にボトル1本の赤ワインを飲む必要があります。アラバマ大学の研究チームは、現在、人間が抗ガン作用を得るにはどれぐらいの量のレスベラトロールが必要かを、引き続き研究を行うとコメントしています。
ちなみに、医療関係者らは、赤ワインにはアルコールの害もあるため、男性なら赤ワインを1日に平均2杯、女性の場合1杯にとどめておくべきだとの見解を示しています。
そうなると、この赤ワインの抗ガン成分、レスベラトロールを効率的に毎日摂取するためには、赤ワインから抽出されたレスベラトロールを多く含む赤ワインエキスを用いたサプリメントで摂取するのが良いのではないかと考えられます。
こんなレスベラトロールのサプリメントがドンドンでてくると、そんなに遠くない未来、ガンもかなりの確実で予防できる時代が到来するかもしれませんね。
もしかすると、そんな時代がもう来ているのかもしれませんね。
なんと、男性が1日にグラス1、2杯の赤ワインを摂取した場合、この前立腺ガンの発症率が低くなる可能性があるという研究結果が2007年8月31日、アメリカで発表されました。
Lamartiniereら、アラバマ大学バーミングハム校(University of Alabama at Birmingham、UAB)の研究チームが、赤ワインに含まれるレスベラトロール(resveratrol)と呼ばれるポリフェノール1つを雄のマウスに投与するという実験を行った結果、前立腺ガンの大半の種類で発症率が87%減少することが判明したのです。
実験では、レスベラトロールの投与群と非投与群を比較して対照実験を実施しました。その結果、レスベラトロールを投与していて前立腺ガンを発症するマウスは、その場合も大きな腫瘍ができにくくなることがわかりました。また、腫瘍の成長が停止する、もしくは遅くなる可能性が、レスベラトロールを投与しなかったマウスに比べて48%以上高いという結果も示されました。
そして、この記事を読むと、その赤ワインの最適摂取量が気になるはず!!!
実験で雄のマウスに与えたのと同量のレスベラトロールを人間が赤ワインから摂取するには、1日にボトル1本の赤ワインを飲む必要があります。アラバマ大学の研究チームは、現在、人間が抗ガン作用を得るにはどれぐらいの量のレスベラトロールが必要かを、引き続き研究を行うとコメントしています。
ちなみに、医療関係者らは、赤ワインにはアルコールの害もあるため、男性なら赤ワインを1日に平均2杯、女性の場合1杯にとどめておくべきだとの見解を示しています。
そうなると、この赤ワインの抗ガン成分、レスベラトロールを効率的に毎日摂取するためには、赤ワインから抽出されたレスベラトロールを多く含む赤ワインエキスを用いたサプリメントで摂取するのが良いのではないかと考えられます。
こんなレスベラトロールのサプリメントがドンドンでてくると、そんなに遠くない未来、ガンもかなりの確実で予防できる時代が到来するかもしれませんね。
もしかすると、そんな時代がもう来ているのかもしれませんね。
レスベラトロールの抗ガン効果 サイエンスでも報告
赤ワインに含まれるレスベラトロールの研究の歴史を調べていくと、レスベラトロールの抗ガン作用は、1997年に科学雑誌サイエンスのJangらの報告によって、注目を浴びるようになりました。
このJangらの報告では、レスベラトロールにガンの発現を抑制する効果があることを報告しています。その報告では、発ガンの初発期(イニシエーション)、促進期(プロモーション)、悪性化(プログレッション)の3段階すべてをレスベラトロールが抑制することを報告しています。マウスの皮膚ガンモデルにレスベラトロール投与した結果では、投与後18週で最高98%のガン細胞減少が認められています。
この報告が基になって、レスベラトロールのガンに対する研究が盛んに行われるようになったのです。
その一例が、以前にも紹介したゲイリー・ポッター教授のレスベラトロールの抗ガンメカニズムに関する報告です。
ちなみに、Jangらの報告におけるその抗ガン作用の有効濃度は0.7〜5.7μg/mlであり、その量は赤ワイン換算で少なくても1日1ℓ以上になります。その量を毎日摂取するとアルコールの害がでてしまうため、レスベラトロールは、アルコールを含まない赤ワインエキスや葡萄エキスなどで摂取する方が好ましいと考えられます。
実際、ガンという病気は、誰にでもかかってしまう可能性がある恐ろしい病気です。極わずかですが、誰もがガン細胞を持っているからです。我々が死に至るかは、そのガン細胞の成長(;悪化度合い)次第です。なので、ガンは恐ろしいのです。
ガン細胞を抑制し、ガンを予防できるのであれば、絶対に予防したいものですね。
参考文献:Jang M, Cai L, Udeani GO, Slowing KV, Thomas CF, Beecher CW, Fong HH, Farnsworth NR, Kinghorn AD, Mehta RG, Moon RC, Pezzuto JM. Cancer chemopreventive activity of resveratrol, a natural product derived from grapes. Science. 1997 Jan 10;275(5297):218-20.
このJangらの報告では、レスベラトロールにガンの発現を抑制する効果があることを報告しています。その報告では、発ガンの初発期(イニシエーション)、促進期(プロモーション)、悪性化(プログレッション)の3段階すべてをレスベラトロールが抑制することを報告しています。マウスの皮膚ガンモデルにレスベラトロール投与した結果では、投与後18週で最高98%のガン細胞減少が認められています。
この報告が基になって、レスベラトロールのガンに対する研究が盛んに行われるようになったのです。
その一例が、以前にも紹介したゲイリー・ポッター教授のレスベラトロールの抗ガンメカニズムに関する報告です。
ちなみに、Jangらの報告におけるその抗ガン作用の有効濃度は0.7〜5.7μg/mlであり、その量は赤ワイン換算で少なくても1日1ℓ以上になります。その量を毎日摂取するとアルコールの害がでてしまうため、レスベラトロールは、アルコールを含まない赤ワインエキスや葡萄エキスなどで摂取する方が好ましいと考えられます。
実際、ガンという病気は、誰にでもかかってしまう可能性がある恐ろしい病気です。極わずかですが、誰もがガン細胞を持っているからです。我々が死に至るかは、そのガン細胞の成長(;悪化度合い)次第です。なので、ガンは恐ろしいのです。
ガン細胞を抑制し、ガンを予防できるのであれば、絶対に予防したいものですね。
参考文献:Jang M, Cai L, Udeani GO, Slowing KV, Thomas CF, Beecher CW, Fong HH, Farnsworth NR, Kinghorn AD, Mehta RG, Moon RC, Pezzuto JM. Cancer chemopreventive activity of resveratrol, a natural product derived from grapes. Science. 1997 Jan 10;275(5297):218-20.
赤ワインで認知症の発症率減!なんと1/4に!
赤ワインには、痴呆症に良いというデータがあります。
そして、赤ワインのどの成分がアルツハイマーなどの痴呆症に良いかなどがわかり始めています。
近年、赤ワインのレスベラトロールが有効成分であることがわかり始めています。
そもそも、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると言われています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので・・・
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
そして、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
そして、赤ワインのどの成分がアルツハイマーなどの痴呆症に良いかなどがわかり始めています。
近年、赤ワインのレスベラトロールが有効成分であることがわかり始めています。
そもそも、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると言われています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので・・・
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
そして、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
赤ワイン(酒)は百薬の長?最適な飲酒量は?
「赤ワインは、体に良い」のは、良くわかりますが、飲みすぎは体に毒。
さて、どのくらいを目安に飲めばよいのでしょうか?
この目安量を調べてみました。
厚生労働省がすすめているお酒の飲み方は、「日本酒の場合、1日1合まで。1週間に最低2日はお酒を飲まない日(休肝日)を作る」というものです。
これをほかのお酒にあてはめてみました。
▼1日に飲むお酒の量の目安
●日本酒(15.9%) 1合=180g 197kcal
●ビール(4.5%) 大ビン1本=約650g 247kcal
●ワイン(12%) ワイングラス1〜2杯=約240g 約150kcal
●ウイスキー(43%) ダブル2杯=約60g 約150kcal
※()内は、各お酒のアルコール度数
アルコールの含有量が少ないビールが量としては1番多く飲めるわけですが。ただし、量が多い分カロリーも多いため、体重が気になる人は要注意です。
赤ワインを楽しむ場合は、その量と飲酒頻度に気をつけましょう。
また、毎日赤ワインの健康かを楽しみたい方は、赤ワインを飲まなくても、赤ワインポリフェノールたっぷりのサプリメントでその効果を楽しむことができます。そんな方は、赤ワインのサプリメントを利用しましょう!!
さて、どのくらいを目安に飲めばよいのでしょうか?
この目安量を調べてみました。
厚生労働省がすすめているお酒の飲み方は、「日本酒の場合、1日1合まで。1週間に最低2日はお酒を飲まない日(休肝日)を作る」というものです。
これをほかのお酒にあてはめてみました。
▼1日に飲むお酒の量の目安
●日本酒(15.9%) 1合=180g 197kcal
●ビール(4.5%) 大ビン1本=約650g 247kcal
●ワイン(12%) ワイングラス1〜2杯=約240g 約150kcal
●ウイスキー(43%) ダブル2杯=約60g 約150kcal
※()内は、各お酒のアルコール度数
アルコールの含有量が少ないビールが量としては1番多く飲めるわけですが。ただし、量が多い分カロリーも多いため、体重が気になる人は要注意です。
赤ワインを楽しむ場合は、その量と飲酒頻度に気をつけましょう。
また、毎日赤ワインの健康かを楽しみたい方は、赤ワインを飲まなくても、赤ワインポリフェノールたっぷりのサプリメントでその効果を楽しむことができます。そんな方は、赤ワインのサプリメントを利用しましょう!!
赤ワインポリフェノール レスベラトロールがアルツハイマーに良い訳
先日の朝日新聞で、日本人女性は、遺伝子学的にアルツハイマーになり易いということがわかった、と書かれていました。常に年老いていくことを避けられない我々としては、非常に気になる記事ですね。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。
長生きポリフェノール レスベラトロールの長生き効果 Natureでの報告
以前にもレスベラトロールの長生き効果とそのメカニズムについてご紹介いたしましたが、
今回は、その続報で、マウス(ネズミ)で長生き効果が認められたという報告です。
(以前の報告は酵母での実験でした。)
--------------------------
レスベラトロールは、高カロリー餌摂取マウスの健康を増進させ、寿命を延長させる
Baur JA et al., Resveratrol improves health and survival of mice on a high-calorie diet. Nature. 444(7117):337-42. (2006)
多施設の研究チームは、中年のマウスを標準食(standard diet:SD)群、高カロリー高脂肪食(high-calorie, high-fat diet:HC)群または高カロリー高脂肪食+レスベラトロール(high-calorie, high-fat diet plus resveratrol:HCR)群に割り付けた。
SD群と比較して、HC群では体重が着実に増加した。さらに、HC群ではインスリン感受性の低下、運動機能の低下、肝肥大と脂肪肝、心筋の脂肪化と炎症、肝細胞のミトコンドリアの減少が認められ、また有意に若い年齢で死亡した。これとは好対照に、HCR群でも体重は増加したが、これらの生化学的あるいは病理学的変化はいずれも認められなかった。さらに、これらはSD群のマウスと同様に活発で、長く生存した。レスベラトロールは、HC食によって生じた153の遺伝子発現の変化のうち144を予防した。
--------------------------
そして、Highlightsでは・・・
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Highlights:ケーキを食べても大丈夫
「もうケーキをあきらめなくてもいい!」、「太って飲み放題でも健康でいられる!」、「若さの泉」といった見出しは、本誌オンライン版の論文「レスベラトロールは高カロリー餌摂取マウスの健康を増進させ、寿命を延長させる」の発表に際してのものだ。この論文は、高カロリー食を与えられているマウスに、赤ワインに含まれるレスベラトロールを経口投与すると、低カロリーの食餌を与えられているときの生理的影響の多くを再現でき、健康と寿命に改善がみられることを明らかにしている。投与量は、ヒトの場合に換算して摂取可能な量(ただし赤ワインでの摂取では1日何百本も飲むことになり、副作用が出てしまうので不可)である。今週はこの論文をじっくりと読みましょう!
---------------------
と紹介されました。
Highlightsの内容は、ちょっと過激ですね。
飽食の世の中、高カロリーの食生活は、成人病を招くばかりでなく、寿命も縮めるといわれていましたが、このレスベラトロールによって寿命が改善される可能性が出てきました。
長生きしたいけど、ちょっと太り気味のみなさん、光が見えてきましたね・・・。
今回は、その続報で、マウス(ネズミ)で長生き効果が認められたという報告です。
(以前の報告は酵母での実験でした。)
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レスベラトロールは、高カロリー餌摂取マウスの健康を増進させ、寿命を延長させる
Baur JA et al., Resveratrol improves health and survival of mice on a high-calorie diet. Nature. 444(7117):337-42. (2006)
多施設の研究チームは、中年のマウスを標準食(standard diet:SD)群、高カロリー高脂肪食(high-calorie, high-fat diet:HC)群または高カロリー高脂肪食+レスベラトロール(high-calorie, high-fat diet plus resveratrol:HCR)群に割り付けた。
SD群と比較して、HC群では体重が着実に増加した。さらに、HC群ではインスリン感受性の低下、運動機能の低下、肝肥大と脂肪肝、心筋の脂肪化と炎症、肝細胞のミトコンドリアの減少が認められ、また有意に若い年齢で死亡した。これとは好対照に、HCR群でも体重は増加したが、これらの生化学的あるいは病理学的変化はいずれも認められなかった。さらに、これらはSD群のマウスと同様に活発で、長く生存した。レスベラトロールは、HC食によって生じた153の遺伝子発現の変化のうち144を予防した。
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そして、Highlightsでは・・・
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Highlights:ケーキを食べても大丈夫
「もうケーキをあきらめなくてもいい!」、「太って飲み放題でも健康でいられる!」、「若さの泉」といった見出しは、本誌オンライン版の論文「レスベラトロールは高カロリー餌摂取マウスの健康を増進させ、寿命を延長させる」の発表に際してのものだ。この論文は、高カロリー食を与えられているマウスに、赤ワインに含まれるレスベラトロールを経口投与すると、低カロリーの食餌を与えられているときの生理的影響の多くを再現でき、健康と寿命に改善がみられることを明らかにしている。投与量は、ヒトの場合に換算して摂取可能な量(ただし赤ワインでの摂取では1日何百本も飲むことになり、副作用が出てしまうので不可)である。今週はこの論文をじっくりと読みましょう!
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と紹介されました。
Highlightsの内容は、ちょっと過激ですね。
飽食の世の中、高カロリーの食生活は、成人病を招くばかりでなく、寿命も縮めるといわれていましたが、このレスベラトロールによって寿命が改善される可能性が出てきました。
長生きしたいけど、ちょっと太り気味のみなさん、光が見えてきましたね・・・。
レスベラトロールの抗ガン(癌)作用とそのメカニズム
長生きポリフェノールとしても知られているレスベラトロールには、抗ガン(癌)作用もあります。
腫瘍細胞中に存在する「CYP1B1」という酵素が、レスベラトロールを代謝すると、「ピセアタンノール」という、ガン細胞を死滅させる物質に変化させることが試験管実験で明らかになっています。
ピセアタンノールが滞留した部位では、健全な細胞は全く無傷のまま何とガン細胞のみが死滅するという結果が示されています。
このレスベラトロールの発ガン抑制効果が発見された以後、このレスベラトロールの発ガン抑制効果を裏付ける多くの研究が行われておりました。そして、イギリスのゲイリー・ポッター教授らがこの抑制メカニズムを解明しました。
また、Jangらは、レスベラトロールにガンの発現を抑制する効果があることを報告しています。その報告では、発ガンのイニシエーイニシエーション、プロモーション、プレグレッションの3段階すべてをレスベラトロールが抑制することを報告してます。
マウスの皮膚ガンモデルにレスベラトロール投与した結果では、投与後18週で最高98%のガン細胞減少が認められています。その抗ガン作用の有効濃度は0.7〜5.7μg/mlであり、その量は赤ワイン換算で少なくても1日1リットル以上になります。
その量を毎日摂取するとアルコールの害がでてしまうため、アルコールを含まない赤ワインエキスなどで摂取する方が好ましいようです。
腫瘍細胞中に存在する「CYP1B1」という酵素が、レスベラトロールを代謝すると、「ピセアタンノール」という、ガン細胞を死滅させる物質に変化させることが試験管実験で明らかになっています。
ピセアタンノールが滞留した部位では、健全な細胞は全く無傷のまま何とガン細胞のみが死滅するという結果が示されています。
このレスベラトロールの発ガン抑制効果が発見された以後、このレスベラトロールの発ガン抑制効果を裏付ける多くの研究が行われておりました。そして、イギリスのゲイリー・ポッター教授らがこの抑制メカニズムを解明しました。
また、Jangらは、レスベラトロールにガンの発現を抑制する効果があることを報告しています。その報告では、発ガンのイニシエーイニシエーション、プロモーション、プレグレッションの3段階すべてをレスベラトロールが抑制することを報告してます。
マウスの皮膚ガンモデルにレスベラトロール投与した結果では、投与後18週で最高98%のガン細胞減少が認められています。その抗ガン作用の有効濃度は0.7〜5.7μg/mlであり、その量は赤ワイン換算で少なくても1日1リットル以上になります。
その量を毎日摂取するとアルコールの害がでてしまうため、アルコールを含まない赤ワインエキスなどで摂取する方が好ましいようです。
ワイン・葡萄(ブドウ)の安全性
ワイン・葡萄(ブドウ)の安全性について、調べてみました。
<ワイン>
ワインについては、摂取量に依存して様々な副作用がある。
アルコールの影響には個人差があることも考慮すべきであり、多く摂取するとおそらく危険。妊娠や授乳婦は多く摂取すると副作用が出る可能性があり、危険性が示唆されている。
<果実・皮>
通常食事に含まれる量の摂取はおそらく安全と思われる。
副作用としてはブドウの果実やその加工品を食べることで、緩下作用による下痢を起こすことがある。
<葉・種子>
通常食事に含まれる量の摂取はおそらく安全と思われる。
ブドウ葉抽出物の摂取は、安全性が示唆されている。
妊婦や授乳婦については安全性情報が十分でないため、通常の食事以上の量の摂取は避けたほうが良い。
主な副作用としては胃腸の不調、下痢、消化不良、吐き気などを招くことがある。
まあ、要するに、基本的に安全なものだけで、飲みすぎには胃や腸に負担がかかるということですね。
ワインの場合、当然、アルコールの害に気をつけなければならないということですね。
<ワイン>
ワインについては、摂取量に依存して様々な副作用がある。
アルコールの影響には個人差があることも考慮すべきであり、多く摂取するとおそらく危険。妊娠や授乳婦は多く摂取すると副作用が出る可能性があり、危険性が示唆されている。
<果実・皮>
通常食事に含まれる量の摂取はおそらく安全と思われる。
副作用としてはブドウの果実やその加工品を食べることで、緩下作用による下痢を起こすことがある。
<葉・種子>
通常食事に含まれる量の摂取はおそらく安全と思われる。
ブドウ葉抽出物の摂取は、安全性が示唆されている。
妊婦や授乳婦については安全性情報が十分でないため、通常の食事以上の量の摂取は避けたほうが良い。
主な副作用としては胃腸の不調、下痢、消化不良、吐き気などを招くことがある。
まあ、要するに、基本的に安全なものだけで、飲みすぎには胃や腸に負担がかかるということですね。
ワインの場合、当然、アルコールの害に気をつけなければならないということですね。