用語説明
2009年03月02日
サーチュイン(Sirtuin)とは
レスベラトロールの研究で高頻度で出てくるサーチュインとは、なんなんでしょう?
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのですね。
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのですね。
赤ワイン中のポリフェノールの種類
赤ワインには色々な種類のポリフェノールが含まれています。
このポリフェノールは、種子や果皮など、部位によって由来が異なります。
アントシアニン:
果皮、果肉由来・・・マルビジン、デルフィニジン、シアニジン、ペチュニジンとその配糖体。
種子由来・・・プロアントシアニジン
フラボノイド:
種子とその回り由来・・・ケルセチン、ケルシトリン、ルチンなど
カテキン、タンニン:
種子、果柄、樽由来・・・カテキン、ガロカテキン、エラグタンニンなど
シンプルフェノールのカルボン酸類:
種子、果柄、樽(発酵中の分解物も含む)由来・・・ 没食子酸、バニリン酸、カフェ酸(コーヒー酸)、エラグ酸、タンニン酸など
その他OH基の多い化合物:
各部(発酵、熟成中生成物も含む)由来・・・クロロゲン酸、キナ酸、シキミ酸など
樽由来・・・リグニン
これらの成分は、単体で存在するだけでなく、発酵の過程でそれぞれが結合し合い、赤ワインの中で重合ポリフェノールとしても存在します。
そして、脂肪の吸収抑制や抗酸化力のUPなど、様々な効果をもたらします。
これらの成分が赤ワインの健康効果の秘密です。
健康のためにも、ドンドン、これらの成分を摂りましょう!!
このポリフェノールは、種子や果皮など、部位によって由来が異なります。
アントシアニン:
果皮、果肉由来・・・マルビジン、デルフィニジン、シアニジン、ペチュニジンとその配糖体。
種子由来・・・プロアントシアニジン
フラボノイド:
種子とその回り由来・・・ケルセチン、ケルシトリン、ルチンなど
カテキン、タンニン:
種子、果柄、樽由来・・・カテキン、ガロカテキン、エラグタンニンなど
シンプルフェノールのカルボン酸類:
種子、果柄、樽(発酵中の分解物も含む)由来・・・ 没食子酸、バニリン酸、カフェ酸(コーヒー酸)、エラグ酸、タンニン酸など
その他OH基の多い化合物:
各部(発酵、熟成中生成物も含む)由来・・・クロロゲン酸、キナ酸、シキミ酸など
樽由来・・・リグニン
これらの成分は、単体で存在するだけでなく、発酵の過程でそれぞれが結合し合い、赤ワインの中で重合ポリフェノールとしても存在します。
そして、脂肪の吸収抑制や抗酸化力のUPなど、様々な効果をもたらします。
これらの成分が赤ワインの健康効果の秘密です。
健康のためにも、ドンドン、これらの成分を摂りましょう!!
ポリフェノールとは?レスベラトロールは、どの位置付け?
赤ワインの健康成分と知られる「ポリフェノール(Polyphenol)」とは、どんな成分なのでしょう・・・。
健康に良い成分であることは、わかっていますが、一体どんな成分なのでしょう
ポリフェノールとは、同一分子内に複数のフェノール性水酸基(ベンゼン環,ナフタリン環などの芳香族環に結合した水酸基。ハイドロキシ基)をもつ植物成分の総称を指します。
ほとんどの植物に含有され、その数は5000 種以上に及びます。光合成によってできた植物の色素や苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持ちます。お茶のカテキン、赤ワインのプロアントシアニジン、ウコンのクルクミンなどが比較的良く知られています。
簡単に言うと、色素、渋みや苦味といった「植物の健康成分」です。
香料や色素として古くから食品、化粧品に使われていましたが、人間にも抗酸化作用(動脈硬化や脳梗塞を防ぐ)、ホルモン促進作用などの効力を与えることが近年明らかになり、様々な種類のポリフェノールが発見・抽出・開発され、医薬品、健康食品として多くの商品に利用されています。
例えば、欧米では、葡萄の種子エキスは、動脈硬化を予防する医薬品などになっています。
そして、代表的なポリフェノールとして、以下のようなものがあります。
フラボノイド(flavonoid)類
カテキン(catechin)・・・茶
アントシアニン(anthocyanin)・・・ブルーベリー、葡萄
フラボン(flavone)
イソフラボン(isoflavone)・・・大豆
フラバン(flavane)
フラバノン(flavanone)
レスベラトロール★
フェノール酸(phenolic acid)類
クロロゲン酸(chlorogenic acid)・・・コーヒー
エラグ酸(ellagic acid)・・・ザクロ
リグナン(lignane)・・・ゴマ
クルクミン(curcumin)・・・ウコン
このポリフェノールの多くは、抗酸化力と様々な効能効果を有します。
そして、レスベラトロールもフラボノイド系ポリフェノールの1つなのです。
健康に良い成分であることは、わかっていますが、一体どんな成分なのでしょう
ポリフェノールとは、同一分子内に複数のフェノール性水酸基(ベンゼン環,ナフタリン環などの芳香族環に結合した水酸基。ハイドロキシ基)をもつ植物成分の総称を指します。
ほとんどの植物に含有され、その数は5000 種以上に及びます。光合成によってできた植物の色素や苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持ちます。お茶のカテキン、赤ワインのプロアントシアニジン、ウコンのクルクミンなどが比較的良く知られています。
簡単に言うと、色素、渋みや苦味といった「植物の健康成分」です。
香料や色素として古くから食品、化粧品に使われていましたが、人間にも抗酸化作用(動脈硬化や脳梗塞を防ぐ)、ホルモン促進作用などの効力を与えることが近年明らかになり、様々な種類のポリフェノールが発見・抽出・開発され、医薬品、健康食品として多くの商品に利用されています。
例えば、欧米では、葡萄の種子エキスは、動脈硬化を予防する医薬品などになっています。
そして、代表的なポリフェノールとして、以下のようなものがあります。
フラボノイド(flavonoid)類
カテキン(catechin)・・・茶
アントシアニン(anthocyanin)・・・ブルーベリー、葡萄
フラボン(flavone)
イソフラボン(isoflavone)・・・大豆
フラバン(flavane)
フラバノン(flavanone)
レスベラトロール★
フェノール酸(phenolic acid)類
クロロゲン酸(chlorogenic acid)・・・コーヒー
エラグ酸(ellagic acid)・・・ザクロ
リグナン(lignane)・・・ゴマ
クルクミン(curcumin)・・・ウコン
このポリフェノールの多くは、抗酸化力と様々な効能効果を有します。
そして、レスベラトロールもフラボノイド系ポリフェノールの1つなのです。
2008年01月16日
痴呆症の発症メカニズムの仮説 アミロイド・カスケード
そもそも、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると言われています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
2008年01月11日
レスベラトロール効果のキーワード「サーチュイン」とは
レスベラトロールの研究で高頻度で出てくる言葉に、「サーチュイン」という言葉があります。
さて、このサーチュインとは、何なんでしょう?
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのです。
さて、このサーチュインとは、何なんでしょう?
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのです。
2008年01月10日
注目のアンチエイジング成分「レスベラトロール」とは
通常、トランス体のレスベラトロール(トリヒドロキシスチルベン)を多くの報告ではレスベラトロール(resveratrol)と呼んでいます。
レスベラトロールは、赤ブドウの皮や葉に多い強力なポリフェノールの1つです。赤ワインのポリフェノールとしても良く知られています。
サーチュインの活性化によるアンチエイジング効果、ガン予防、心疾患予防、脳血管疾患の予防、DNAの保護作用や眼病予防の効果などが明らかになり始めています。
そして、これらが、ネイチャー、サイエンス、ランセットという、有名科学雑誌・医学雑誌で取り上げられ、大変注目を浴びています。
また、アメリカのアンチエイジング学会や医学会でも、レスベラトロールの話が多く取り上げられ、その活用方法がさまざまな現場で検討されています。
今、長生きポリフェノールとして、非常に注目を浴びているアンチエイジング成分です。
レスベラトロールは、赤ブドウの皮や葉に多い強力なポリフェノールの1つです。赤ワインのポリフェノールとしても良く知られています。
サーチュインの活性化によるアンチエイジング効果、ガン予防、心疾患予防、脳血管疾患の予防、DNAの保護作用や眼病予防の効果などが明らかになり始めています。
そして、これらが、ネイチャー、サイエンス、ランセットという、有名科学雑誌・医学雑誌で取り上げられ、大変注目を浴びています。
また、アメリカのアンチエイジング学会や医学会でも、レスベラトロールの話が多く取り上げられ、その活用方法がさまざまな現場で検討されています。
今、長生きポリフェノールとして、非常に注目を浴びているアンチエイジング成分です。