ダイエット/抗糖尿病効果
2012年03月01日
レスベラトロールのヒト摂取目安量:インスリンの感受性
なぜ見落していたのか!?と思うようなレスベラトロールの論文を見つけました。
レスベラトロールサプリを選ぶうえで、とても参考になる情報が載っています。
レスベラトロールは2型糖尿病患者においてインスリン感受性を改善して酸化ストレスを減少させてAkt経路を活性化する
Resveratrol improves insulin sensitivity, reduces oxidative stress and activates the Akt pathway in type 2 diabetic patients
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21385509
なんとこの論文の素晴らしいのは、以下の点です。
・二重盲目法(ダブルブラインド)によるヒト臨床試験である。
・経口摂取5mg×2回という、低ドーズ(摂取量)でのデータであること。
・インスリン感受性が4週間で変化している点。
英語の原文もフルペーパーで目を通してみましたが、なかなかでした。
興味がある方は、是非、読んでみてください。
この観点から、レスベラトロールのサプリを選ぶ場合、最低、トランス体レスベラトロールとして10mg以上配合されている商品がおすすめです。
何らかの効果も期待できるでしょう!
レスベラトロールサプリを選ぶうえで、とても参考になる情報が載っています。
レスベラトロールは2型糖尿病患者においてインスリン感受性を改善して酸化ストレスを減少させてAkt経路を活性化する
Resveratrol improves insulin sensitivity, reduces oxidative stress and activates the Akt pathway in type 2 diabetic patients
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21385509
なんとこの論文の素晴らしいのは、以下の点です。
・二重盲目法(ダブルブラインド)によるヒト臨床試験である。
・経口摂取5mg×2回という、低ドーズ(摂取量)でのデータであること。
・インスリン感受性が4週間で変化している点。
英語の原文もフルペーパーで目を通してみましたが、なかなかでした。
興味がある方は、是非、読んでみてください。
この観点から、レスベラトロールのサプリを選ぶ場合、最低、トランス体レスベラトロールとして10mg以上配合されている商品がおすすめです。
何らかの効果も期待できるでしょう!
2011年11月30日
レスベラトロールのヒト摂取目安量
11月に入り、レスベラトロールのヒト摂取目安量の見解や報告が出され始めました。
現在、トランス体として30〜150mg/日が提言されています。
その量的な根拠として、Wongら(2011年)は、30、90、270mg/日の摂取量で肥満ヒト被験者のFMD(血流依存性血管拡張反応)改善効果を報告しています。
また、Timmersら(2011年)は、肥満ヒト被験者に対し、150mg/日の摂取でカロリー制限と同様な効果が示されたことを報告しています。
一方、この試験は、純品のトランス-レスベラトロールで実施されており、素原料の食薬区分上、日本では流通できない素材で実施されております。
また、例えば赤ワインエキスなどで摂取する場合は、OPCなどの有効成分も入っているため、トランス体としてここまでの量を摂る必要はないと考えられます。
しかし、30mg摂れるなら摂った方が良いとも考えられますね。
今後、トランス-レスベラトロールとして、30mg以上配合した商品が増えるかもしれませんね。
同時に、原料素材としてのエビデンスも、より求められるように思えます。
引用文献:
Wong RH, Howe PR, Buckley JD, Coates AM, Kunz I, Berry NM. Acute resveratrol supplementation improves flow-mediated dilatation in overweight/obese individuals with mildly elevated blood pressure. 2011 Nov;21(11):851-6. Epub 2010 Jul 31.
Timmers S, Konings E, Bilet L, Houtkooper RH, van de Weijer T, Goossens GH, Hoeks J, van der Krieken S, Ryu D, Kersten S, Moonen-Kornips E, Hesselink MK, Kunz I, Schrauwen-Hinderling VB, Blaak EE, Auwerx J, Schrauwen P. Calorie Restriction-like Effects of 30 Days of Resveratrol Supplementation on Energy Metabolism and Metabolic Profile in Obese Humans. Cell Metab. 2011 Nov 2;14(5):612-22.
参考ページ:
http://www.dsm.com/nl_NL/html/dnp/news_items/171209_resvida_human_study.htm
http://d.hatena.ne.jp/appleflower/20111105/p1
現在、トランス体として30〜150mg/日が提言されています。
その量的な根拠として、Wongら(2011年)は、30、90、270mg/日の摂取量で肥満ヒト被験者のFMD(血流依存性血管拡張反応)改善効果を報告しています。
また、Timmersら(2011年)は、肥満ヒト被験者に対し、150mg/日の摂取でカロリー制限と同様な効果が示されたことを報告しています。
一方、この試験は、純品のトランス-レスベラトロールで実施されており、素原料の食薬区分上、日本では流通できない素材で実施されております。
また、例えば赤ワインエキスなどで摂取する場合は、OPCなどの有効成分も入っているため、トランス体としてここまでの量を摂る必要はないと考えられます。
しかし、30mg摂れるなら摂った方が良いとも考えられますね。
今後、トランス-レスベラトロールとして、30mg以上配合した商品が増えるかもしれませんね。
同時に、原料素材としてのエビデンスも、より求められるように思えます。
引用文献:
Wong RH, Howe PR, Buckley JD, Coates AM, Kunz I, Berry NM. Acute resveratrol supplementation improves flow-mediated dilatation in overweight/obese individuals with mildly elevated blood pressure. 2011 Nov;21(11):851-6. Epub 2010 Jul 31.
Timmers S, Konings E, Bilet L, Houtkooper RH, van de Weijer T, Goossens GH, Hoeks J, van der Krieken S, Ryu D, Kersten S, Moonen-Kornips E, Hesselink MK, Kunz I, Schrauwen-Hinderling VB, Blaak EE, Auwerx J, Schrauwen P. Calorie Restriction-like Effects of 30 Days of Resveratrol Supplementation on Energy Metabolism and Metabolic Profile in Obese Humans. Cell Metab. 2011 Nov 2;14(5):612-22.
参考ページ:
http://www.dsm.com/nl_NL/html/dnp/news_items/171209_resvida_human_study.htm
http://d.hatena.ne.jp/appleflower/20111105/p1
2011年01月25日
レスベラトロールは有益な脂肪ホルモンであるアディポネクチンを増やす !
レスベラトロールが有益な脂肪ホルモン:アディポネクチンを増やすという記事が紹介されました。
こういったメカニズムは、大豆たんぱくでも発見されていたのですが、レスベラトロールでも発見されるとは非常に面白いデータです。
レスベラトロールは、サーチュインの活性化によって、抗糖尿病の効果を示すことが知られていましたが、ここ最近では、いろいろな側面から作用メカニズムが確認されています。結局のところ、どこかでつながっているのだと思いますが。
今後、ますます期待が高まります。
---------------------
レスベラトロールはアディポネクチン(脂肪を産生して蓄積する細胞から放出されるホルモン)を増加させるのではないか、という研究報告。
細胞と動物のモデルを用いて調べたところ、レスベラトロールはSirt1(長寿遺伝子として知られるたんぱく質)から独立したメカニズムによって、3T3-L1脂肪細胞でアディポネクチン多量体化を促進し、DsbA-L(アディポネクチンを活性化するたんぱく質)によってレスベラトロールのアディポネクチン増強作用は促されることが確認された。
レスベラトロールがアディポネクチンに与える影響は、Akt(プロテインキナーゼB)、FOXO1(フォークヘッド転写因子)、AMPK(脂質代謝に関連する酵素)によって制御されるという。
レスベラトロールとアディポネクチンは、肥満予防、インスリン抵抗性改善、老化防止が期待されているため、肥満や糖尿病などの新しい治療薬開発に関する調査が進められるべきである、と研究者らは話している。
---------------------
出典
Anping Wang, Meilian Liu, Xianling Liu, Lily Q. Dong, Randol Glickman, Thomas J. Slaga, Zhiguang Zhou‡ and Feng Liu, Expand+Up-regulation of Adiponectin by Resveratrol: THE ESSENTIAL ROLES OF THE Akt/FOXO1 AND AMP-ACTIVATED PROTEIN KINASE SIGNALING PATHWAYS AND DsbA-L, The Journal of Biological Chemistry, 286, 60-66.
こういったメカニズムは、大豆たんぱくでも発見されていたのですが、レスベラトロールでも発見されるとは非常に面白いデータです。
レスベラトロールは、サーチュインの活性化によって、抗糖尿病の効果を示すことが知られていましたが、ここ最近では、いろいろな側面から作用メカニズムが確認されています。結局のところ、どこかでつながっているのだと思いますが。
今後、ますます期待が高まります。
---------------------
レスベラトロールはアディポネクチン(脂肪を産生して蓄積する細胞から放出されるホルモン)を増加させるのではないか、という研究報告。
細胞と動物のモデルを用いて調べたところ、レスベラトロールはSirt1(長寿遺伝子として知られるたんぱく質)から独立したメカニズムによって、3T3-L1脂肪細胞でアディポネクチン多量体化を促進し、DsbA-L(アディポネクチンを活性化するたんぱく質)によってレスベラトロールのアディポネクチン増強作用は促されることが確認された。
レスベラトロールがアディポネクチンに与える影響は、Akt(プロテインキナーゼB)、FOXO1(フォークヘッド転写因子)、AMPK(脂質代謝に関連する酵素)によって制御されるという。
レスベラトロールとアディポネクチンは、肥満予防、インスリン抵抗性改善、老化防止が期待されているため、肥満や糖尿病などの新しい治療薬開発に関する調査が進められるべきである、と研究者らは話している。
---------------------
出典
Anping Wang, Meilian Liu, Xianling Liu, Lily Q. Dong, Randol Glickman, Thomas J. Slaga, Zhiguang Zhou‡ and Feng Liu, Expand+Up-regulation of Adiponectin by Resveratrol: THE ESSENTIAL ROLES OF THE Akt/FOXO1 AND AMP-ACTIVATED PROTEIN KINASE SIGNALING PATHWAYS AND DsbA-L, The Journal of Biological Chemistry, 286, 60-66.