健康
2009年03月02日
赤ワイン動脈硬化予防/サントリー&東京大学医学部大内尉義教授
東京大学医学部の大内尉義教授らのグループとサントリー基礎研究所は1998年3月26日の日本循環器学会で、赤ワインの摂取が血管内皮細胞の機能を改善する可能性があるとの共同研究結果を発表しています。
http://www.asevjpn.wine.yamanashi.ac.jp/generalprg/prg99.html
動脈硬化は、高血圧やコレステロールの蓄積が引き金となり、動脈壁の内側にある内皮細胞に傷がつくことによって、動脈壁中膜が厚くなる病気です。
症状が進行すると心筋梗塞などの発症につながるが、初期の段階では自覚症状がないので手遅れになりやすいのが特徴です。
大内教授らのグループは動脈硬化の進展に伴って内皮細胞の機能が低下する点に着目。超音波装置を使って血管の拡張度合いを測定することで、病気を早期発見出来ないか検索しています。
この発表では、赤ワイン、アルコール水、水のそれぞれが血管拡張に与える影響を調べたところ、赤ワインを飲んだ際に血管拡張が大きく、赤ワインに含まれるアルコール以外の成分が内皮細胞に良い影響を与えることがわかっています。
http://www.asevjpn.wine.yamanashi.ac.jp/generalprg/prg99.html
動脈硬化は、高血圧やコレステロールの蓄積が引き金となり、動脈壁の内側にある内皮細胞に傷がつくことによって、動脈壁中膜が厚くなる病気です。
症状が進行すると心筋梗塞などの発症につながるが、初期の段階では自覚症状がないので手遅れになりやすいのが特徴です。
大内教授らのグループは動脈硬化の進展に伴って内皮細胞の機能が低下する点に着目。超音波装置を使って血管の拡張度合いを測定することで、病気を早期発見出来ないか検索しています。
この発表では、赤ワイン、アルコール水、水のそれぞれが血管拡張に与える影響を調べたところ、赤ワインを飲んだ際に血管拡張が大きく、赤ワインに含まれるアルコール以外の成分が内皮細胞に良い影響を与えることがわかっています。
赤ワイン脂肪吸収抑制作用/サントリー
以前に赤ワイン重合ポリフェノールの脂肪吸収抑制効果について消化いたしましたが、なんと、サントリーさんも赤ワイン脂肪吸収抑制作用を報告していました。
http://www.suntory.co.jp/news/1999/990825.html
報告の概要は、赤ワインが生クリームによる血清脂質の上昇を抑制するというものでした。
この効果は、まさにフレンチパラドックスですね。
また、ダイエットにも利用できそうですね。
http://www.suntory.co.jp/news/1999/990825.html
報告の概要は、赤ワインが生クリームによる血清脂質の上昇を抑制するというものでした。
この効果は、まさにフレンチパラドックスですね。
また、ダイエットにも利用できそうですね。
脂肪の吸収を抑える赤ワイン重合ポリフェノール
最近、注目されているダイエット飲料といえば、サントリー「黒烏龍茶」。
この商品は、烏龍茶(ウーロン茶)の重合ポリフェノールが脂肪の吸収を抑えるというもの。
【重合ポリフェノールとは】
重合とは、烏龍茶やワインのアントシアニンやカテキンなどといったポリフェノールの分子同士が結合し、別の効果を生んだり、抗酸化力がアップさせることであり、重合ポリフェノールとは、ポリフェノールの分子同士が結合したものを指します。
一方、赤ワインは、発酵や熟成の過程で中に含まれているポリフェノール同士が重合する。つまり時間が経つにつれて抗酸化力の強い重合ポリフェノールの量が増加します。同じ銘柄のワインでは、年代が古い方が抗酸化力が高い、つまりポリフェノール重合体が増加しているようです。
つまり、赤ワインにも重合ポリフェノールは豊富に含まれ、脂肪の吸収を抑制するということですね。
赤ワインポリフェノールで健康生活!!
この商品は、烏龍茶(ウーロン茶)の重合ポリフェノールが脂肪の吸収を抑えるというもの。
【重合ポリフェノールとは】
重合とは、烏龍茶やワインのアントシアニンやカテキンなどといったポリフェノールの分子同士が結合し、別の効果を生んだり、抗酸化力がアップさせることであり、重合ポリフェノールとは、ポリフェノールの分子同士が結合したものを指します。
一方、赤ワインは、発酵や熟成の過程で中に含まれているポリフェノール同士が重合する。つまり時間が経つにつれて抗酸化力の強い重合ポリフェノールの量が増加します。同じ銘柄のワインでは、年代が古い方が抗酸化力が高い、つまりポリフェノール重合体が増加しているようです。
つまり、赤ワインにも重合ポリフェノールは豊富に含まれ、脂肪の吸収を抑制するということですね。
赤ワインポリフェノールで健康生活!!
赤ワインポリフェノールは細胞内の脂肪の粒を小さくする
赤ワインに肥満抑制に関係する働きがあることが、大分大学医学部看護学科の島田達生先生、同学部第一内科の吉松博信先生、両教授の研究室と三和酒類(宇佐市)の共同研究で明らかになっています。
本研究では、マウスを使った実験で、赤ワインが脂肪を代謝して熱を発生させる褐色脂肪組織(BAT)を活発にし、細胞内の脂肪の粒を小さくすることを初めて明らかにしました。
脂っこい食べ物を多く食べるフランス人に、脂肪の過剰摂取による動脈硬化に起因した心筋梗塞や脂肪肝が少ないという「フレンチパラドックス(フランス人の逆説)」に島田教授は着目していました。フランス人が多く飲む赤ワインに脂肪を減らす働きがあるのではないか―との仮説を立てて、赤ワインがBATに及ぼした形態的な変化を共同で調べました。
動物実験のエサは普通食。グループごとに赤ワイン、白ワイン、エタノール(ワインは三和酒類製。アルコール濃度はいずれも14%に統一)、水のそれぞれ異なる飲料を与え2週間飼育しました。
その結果、赤ワインのグループは、ほかのグループに比べBATにある褐色脂肪細胞(BAC)の密度が高く、エネルギー(熱)を発生させるミトコンドリアのクリスタが発達していて、BAC内の脂肪の粒は、ほかのグループに比べて小さくなっていたと報告されています。
写真:褐色脂肪細胞(BAC)の電子顕微鏡写真
白い楕円(だえん)形の物体が褐色脂肪細胞内の脂肪滴(脂肪の粒)。水、エタノール、白ワインを飲んだマウスに比べ、赤ワインを飲んだマウスは粒が小さい(島田研究室撮影)
共同研究グループは、BACを活発にする働きが既に確認されていたアルコールと赤ワインに白ワインの約2.5倍含まれるポリフェノールの相乗効果で、体内での脂肪の代謝が促進されると結論づけています。
BATは、人間では新生児・乳児期に存在し成人ではなくなるといわれていたが、島田教授の研究では成人にも存在することがわかっています。
この研究の成果は、2005年10月にあった日本肥満学会で発表され、島田教授は「赤ワインを飲んで食事をすれば、健康を損なわずに食を楽しめるという期待が持てそうだ。」と語っています。
でも、赤ワインの味がダメ・苦手、お酒が飲めないという人も多いはず。
また、毎日、赤ワインは飲んでられないですよね・・・。
そんな方には、アルコールが入っていない葡萄のサプリメントがオススメです。
本研究では、マウスを使った実験で、赤ワインが脂肪を代謝して熱を発生させる褐色脂肪組織(BAT)を活発にし、細胞内の脂肪の粒を小さくすることを初めて明らかにしました。
脂っこい食べ物を多く食べるフランス人に、脂肪の過剰摂取による動脈硬化に起因した心筋梗塞や脂肪肝が少ないという「フレンチパラドックス(フランス人の逆説)」に島田教授は着目していました。フランス人が多く飲む赤ワインに脂肪を減らす働きがあるのではないか―との仮説を立てて、赤ワインがBATに及ぼした形態的な変化を共同で調べました。
動物実験のエサは普通食。グループごとに赤ワイン、白ワイン、エタノール(ワインは三和酒類製。アルコール濃度はいずれも14%に統一)、水のそれぞれ異なる飲料を与え2週間飼育しました。
その結果、赤ワインのグループは、ほかのグループに比べBATにある褐色脂肪細胞(BAC)の密度が高く、エネルギー(熱)を発生させるミトコンドリアのクリスタが発達していて、BAC内の脂肪の粒は、ほかのグループに比べて小さくなっていたと報告されています。
写真:褐色脂肪細胞(BAC)の電子顕微鏡写真
白い楕円(だえん)形の物体が褐色脂肪細胞内の脂肪滴(脂肪の粒)。水、エタノール、白ワインを飲んだマウスに比べ、赤ワインを飲んだマウスは粒が小さい(島田研究室撮影)
共同研究グループは、BACを活発にする働きが既に確認されていたアルコールと赤ワインに白ワインの約2.5倍含まれるポリフェノールの相乗効果で、体内での脂肪の代謝が促進されると結論づけています。
BATは、人間では新生児・乳児期に存在し成人ではなくなるといわれていたが、島田教授の研究では成人にも存在することがわかっています。
この研究の成果は、2005年10月にあった日本肥満学会で発表され、島田教授は「赤ワインを飲んで食事をすれば、健康を損なわずに食を楽しめるという期待が持てそうだ。」と語っています。
でも、赤ワインの味がダメ・苦手、お酒が飲めないという人も多いはず。
また、毎日、赤ワインは飲んでられないですよね・・・。
そんな方には、アルコールが入っていない葡萄のサプリメントがオススメです。
葡萄豆知識1 古来より薬だった葡萄(ブドウ)
日本の葡萄や葡萄酒は、仏教と共に大陸から伝来したと言われています。
そして、この葡萄は、古来より薬としても用いられてきた立派は民間薬です。医薬を司る薬師如来の台座に、葡萄の房を葡萄の葉で包み込んだ葡萄唐草が描かれていることからも葡萄が貴重な薬であったことがもうかがえます。そのため、薬師如来は、別名「葡萄如来」とも呼ばれています。
また、仏教と共に伝来した葡萄が法薬、秘薬として貴重なものであったのは、実際、その薬効が病気治療に利用されたからです。さまざまな古書や歴史書には、そのような事実が多く記載されています。
一方、葡萄の健康成分は、実際、ヨーロッパでも血管治療薬(医薬品)としても使用されています。
ヨーロッパでは1950年代から、ブドウの健康成分の1つ「プロアントシアニジン」に血管防御作用があるとされ研究が進められてきました。
そして、最近になって、動物性脂肪や乳脂肪をたくさん摂っているにもかかわらず、フランス人の動脈硬化や心臓疾患、ガンなどの死亡率、また老人性痴呆症の発生率が砥いのは、飲用しているワインに含まれるポリフェノールのプロアントシアニジンの抗酸化作用が原因であると解明されたのです。
これは「フレンチパラドックス」と呼ばれる現象であり、多くの研究者が注目しました。
そして、このような流れを受けて、現在ではプロアントシアニジンを主成分とする「ブドウ種子ポリフェノール」は血管治療薬(医薬品)として使用されております。
まさに葡萄は、「百薬の長」と言えるのではないでしょうか・・・。
そして、この葡萄は、古来より薬としても用いられてきた立派は民間薬です。医薬を司る薬師如来の台座に、葡萄の房を葡萄の葉で包み込んだ葡萄唐草が描かれていることからも葡萄が貴重な薬であったことがもうかがえます。そのため、薬師如来は、別名「葡萄如来」とも呼ばれています。
また、仏教と共に伝来した葡萄が法薬、秘薬として貴重なものであったのは、実際、その薬効が病気治療に利用されたからです。さまざまな古書や歴史書には、そのような事実が多く記載されています。
一方、葡萄の健康成分は、実際、ヨーロッパでも血管治療薬(医薬品)としても使用されています。
ヨーロッパでは1950年代から、ブドウの健康成分の1つ「プロアントシアニジン」に血管防御作用があるとされ研究が進められてきました。
そして、最近になって、動物性脂肪や乳脂肪をたくさん摂っているにもかかわらず、フランス人の動脈硬化や心臓疾患、ガンなどの死亡率、また老人性痴呆症の発生率が砥いのは、飲用しているワインに含まれるポリフェノールのプロアントシアニジンの抗酸化作用が原因であると解明されたのです。
これは「フレンチパラドックス」と呼ばれる現象であり、多くの研究者が注目しました。
そして、このような流れを受けて、現在ではプロアントシアニジンを主成分とする「ブドウ種子ポリフェノール」は血管治療薬(医薬品)として使用されております。
まさに葡萄は、「百薬の長」と言えるのではないでしょうか・・・。
2008年01月16日
痴呆症の発症メカニズムの仮説 アミロイド・カスケード
そもそも、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると言われています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
2008年01月15日
赤ワインで痴呆症の発症率がなんと1/4に!
赤ワインから発見された長生きポリフェノール「レスベラトロール」には、アルツハイマー病に良いと紹介しましたが、赤ワイン自身にも、痴呆症に良いというデータがあります。
そして、そもそも、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。
1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
そして、そもそも、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。
1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
2008年01月14日
赤ワインポリフェノール レスベラトロールがアルツハイマーに良い訳
以前に朝日新聞で、日本人女性は、遺伝子学的にアルツハイマーになり易いということがわかった、と書かれていました。常に年老いていくことを避けられない我々としては、非常に気になる記事ですね。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。
2008年01月11日
レスベラトロール効果のキーワード「サーチュイン」とは
レスベラトロールの研究で高頻度で出てくる言葉に、「サーチュイン」という言葉があります。
さて、このサーチュインとは、何なんでしょう?
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのです。
さて、このサーチュインとは、何なんでしょう?
SIRT1だとか、Sir2だとか出てくるので、よくわからなくなってしまいます。
そこで、ちょっと、サーチュインについて、まとめてみました。
サーチュイン/サーチュインファミリーとは、NAD依存性脱アセチル化酵素群であり、体内で非常に重要な役割を担っている酵素群(たんぱく質)です。そのサーチュインファミリーのSIRT1やSir2(酵母ではSir2、哺乳類ではSirt1)は、いわゆる長寿関連遺伝子(longevity related gene)と呼ばれています。
最初に発見されたものは酵母のSir2です。ヒトのサーチュインは7種類(SIRT1〜SIRT7)知られており、ヒトのSIRT1は、酵母のSir2に高い相同性を示します。
すなわち、SIRT1もSir2も、ほぼ同じ位置付けを持つサーチュインだったわけです。要するに、酵母とヒト(ほ乳類)による違いなのですね。
そして、このサーチュインは、食物不足など環境のストレス因子に応じて活性化され、細胞修復、エネルギー生産、アポトーシス(プログラム細胞死)などに影響を与えることがわかっています。サーチュインは、生体機能の調節役として働いていると考えられています。
例えば、このサーチュインファミリーであるSIRT1やSir2が活性化し、遺伝子保護物質であるヒストン(DNA結合制御たんぱく質)のアセチル化(;分解)を防いでくれます。そして、そのアセチル化防止により、DNAの露出を防ぎ、テロメア短縮を促すテロメアーゼの作用を抑えくれることがわかっています。そして、その作用によって、細胞の寿命を延ばしてくれるのです。
(人体は60億個もの細胞で形成されて、毎日新陳代謝を繰り返していますが、細胞の寿命を決定するのは、染色体に繋がる紐状の「テロメア」だと考えられています。)
サーチュインはこのように重要な役割を果たしているため、現在でも、あらゆる角度からこのサーチュインの研究が行われているのです。
そして、赤ワインポリフェノールであるレスベラトロールは、このサーチュインを活性化するという報告が数多くされています。そのため、レスベラトロールは、長生きポリフェノールということで非常に注目を浴びているのです。
2008年01月10日
注目のアンチエイジング成分「レスベラトロール」とは
通常、トランス体のレスベラトロール(トリヒドロキシスチルベン)を多くの報告ではレスベラトロール(resveratrol)と呼んでいます。
レスベラトロールは、赤ブドウの皮や葉に多い強力なポリフェノールの1つです。赤ワインのポリフェノールとしても良く知られています。
サーチュインの活性化によるアンチエイジング効果、ガン予防、心疾患予防、脳血管疾患の予防、DNAの保護作用や眼病予防の効果などが明らかになり始めています。
そして、これらが、ネイチャー、サイエンス、ランセットという、有名科学雑誌・医学雑誌で取り上げられ、大変注目を浴びています。
また、アメリカのアンチエイジング学会や医学会でも、レスベラトロールの話が多く取り上げられ、その活用方法がさまざまな現場で検討されています。
今、長生きポリフェノールとして、非常に注目を浴びているアンチエイジング成分です。
レスベラトロールは、赤ブドウの皮や葉に多い強力なポリフェノールの1つです。赤ワインのポリフェノールとしても良く知られています。
サーチュインの活性化によるアンチエイジング効果、ガン予防、心疾患予防、脳血管疾患の予防、DNAの保護作用や眼病予防の効果などが明らかになり始めています。
そして、これらが、ネイチャー、サイエンス、ランセットという、有名科学雑誌・医学雑誌で取り上げられ、大変注目を浴びています。
また、アメリカのアンチエイジング学会や医学会でも、レスベラトロールの話が多く取り上げられ、その活用方法がさまざまな現場で検討されています。
今、長生きポリフェノールとして、非常に注目を浴びているアンチエイジング成分です。