痴呆
2008年01月16日
痴呆症の発症メカニズムの仮説 アミロイド・カスケード
そもそも、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると言われています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるものです。
アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からの
βアミロイド産生
↓
異常凝集(アミロイド線維形成)
↓
神経毒性発現
↓
神経原繊維変化
↓
神経細胞の死
↓
脳萎縮 という経過をたどります。
例えば、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究は、ほとんどがこの仮説を基に行なわれています。
そして、その研究の成果として、赤ワインやレスベラトロールがこのβアミロイドの沈着を抑えたり、分解を促進したりすることがわかりはじめているのです。
2008年01月15日
赤ワインで痴呆症の発症率がなんと1/4に!
赤ワインから発見された長生きポリフェノール「レスベラトロール」には、アルツハイマー病に良いと紹介しましたが、赤ワイン自身にも、痴呆症に良いというデータがあります。
そして、そもそも、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。
1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
そして、そもそも、レスベラトロールの痴呆症への研究は、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示されたことから始まっています。
1998年に、Lemeshowらは、ワインの摂取と痴呆症の発症について、3年間にわたる調査を行いました。調査は、赤ワインの名産地の1つ、ボルドー地域で行われました。
その結果、65歳以上で、ワインを250cc以上飲んでいる人が痴呆症になりにくいというデータが示されました。
▼ワインの摂取量と痴呆症の発症率 (Lemeshowらの報告より抜粋)
飲まない・・・・・・・・ 4.9%(48/971人)
250cc未満・・・・・・ 5.1%(47/922)
250cc以上・・・・・・ 1.1%(4 /380 )
なんと、ワインを飲んでいた人のほうが、痴呆症の発症率が1/4になっていたのです!!
そして、この報告を皮切りに、レスベラトロールの痴呆症への効果の研究が数多くされるようになったのです。そして、どんなメカニズムでレスベラトロールが痴呆症を防ぐかもわかり始めているのです。
引用文献:Lemeshow S, Letenneur L, Dartigues JF, Lafont S, Orgogozo JM, Commenges D. Illustration of analysis taking into account complex survey considerations: the association between wine consumption and dementia in the PAQUID study. Personnes Ages Quid. Am J Epidemiol. 1998 Aug 1;148(3):298-306.
2008年01月14日
赤ワインポリフェノール レスベラトロールがアルツハイマーに良い訳
以前に朝日新聞で、日本人女性は、遺伝子学的にアルツハイマーになり易いということがわかった、と書かれていました。常に年老いていくことを避けられない我々としては、非常に気になる記事ですね。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。
実際、このアルツハイマー病などの痴呆症などの原因は、今も不透明なところが多いですが・・・
近年、アルツハイマーなどの痴呆症の一因は、脳におけるβアミロイド(βアミロイドペプチド)の産生とその異常沈着であると推測されています。
これは、いわゆるアミロイド・カスケードと言われるもので、アミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein,APP)からのβアミロイド産生→異常凝集(アミロイド線維形成)→神経毒性発現→神経原繊維変化→神経細胞の死→脳萎縮という経過をたどります。
一方、赤ワインの摂取が痴呆症のリスクを低減することが統計調査から示され、その後の実験でこのリスク低減を促す物質の1つがレスベラトロールであることが明らかになり始めています。これらの研究により、現在、レスベラトロールの痴呆症に対する効果の研究が数多く行われています。
例えば、Marambaudらは、2005年、いくつかの細胞培養系でを用いて実験を行った結果、レスベラトロールがアルツハイマー病患者の脳内に見られるβアミロイドペプチドの生成を止めはしないが、分解を促進し、しかも他の抗酸化剤の中では作用が群を抜いていたと報告されています。
すなわち、レスベラトロールのアルツハイマー予防効果を示唆しました。
Marambaud P, Zhao H, Davies P. Resveratrol promotes clearance of Alzheimer's disease amyloid-beta peptides. J Biol Chem. (2005) 280(45):37377-82.
そのうち、アルツハイマー病や痴呆症の予防薬や特効薬がこのレスベラトロールから作られるかもしれませんね・・・。それまでは、赤ワインや赤ワインサプリで、レスベラトロールを摂るしかないようです・・・。